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宮田竜司さんの工房へ②

2023.09.24

宮田さんは陶器と磁器

飴釉、灰釉、掛け分け、染付や絵付けなど。

多種多様なうつわを作られる作家さんです。

幅広い作品を作られる中、一貫しているのはキリッと凛々しいライン。

型打ちで成形した後に輪郭が際立ちシャープな印象に見えるように

一つひとつ丁寧に削り出して形を整えているのです。

「影が美しく見えるようにラインに気をつけて作っています」と宮田さん。

削り出された鎬文に光が当ると、陰影が生まれうつわの立体感をより一層感じます。

独立する際 自分の作りたいもの、好きなものに改めて立ち返った時に

思い浮かんだのが、陶芸を始めるきっかけとなった中国・宋代の陶磁器 宋磁だったそう。

宋代(960-1279)今から1000年以上も前のやきものが

今の時代にも美しいと評価し続けられる事。非常に感慨深いです。

美しさの要素は時代と共に変わっていく。

そんな中で変わらずに国や時代を超えて人々を魅了し続けるもの。

端正さと緊張感、気品。

洗練された美しさを持つ宮田さんのうつわは宋磁とどこか通ずるものを感じますね。


新作の色絵の作品は、くっきりした輪郭線で勢いのある植物が魅力です。

「日本画のような線の美しい絵が好きなのです。キリッとした線が引けるように心がけています」

ご自身が美しいと思うものを見つめ続けながら、日々陶芸と向き合う宮田さん。

例年2人展や企画展などをお願いしておりましたが、個展は今回が初めてです。

これまでよりも様々な種類の作品をお楽しみいただけると思います。

どうぞ楽しみにお待ちくださいませ。

宮田竜司 個展

2023.9.30()〜10.8()

Open 11:00〜18:00

※30(土)は12:00まで要予約

※10/4(水)定休日

宮田竜司

1976年 東京生まれ

1999年 高内秀剛氏に師事

2006年 益子町にて独立築窯

2012年〜2014年 国展入選 

2015年 栃木県芸術祭奨励賞受賞

2016年 国展入選・国画会会友

2017年 国展入選

2019年 国展工芸部奨励賞受賞